Precious ―ふたりでお茶を―


「まったくあなたときたら……。なんだってそんな無茶ばかりなんです? たった半日おとなしく寝てる、その我慢が利かないんですか」
もう信用ならないとばかり、片付けもそこそこにして直江はベッドに張り付いた。
「だって、さ…」
呆れ果てた口調に対し、高耶はいささか歯切れが悪い。
ごそごそと気まずげに上掛けを口元まで引き上げて、傍らの直江を見上げる。
その縋るような眼差しがやっぱり強烈に可愛らしくて、つい直江も眦を和らげ、今度はやわらかく問い返した。
「だって、なに?」
「辛そうにしてたら、おまえ、遠慮するじゃん?」
「はい?」
「やっと、コイビトになったのに。イタイだのしんどいだのオレが泣き言いったら、直江、やっぱり止めておきましょうね、なんて、シなくなるじゃん? それがヤだったんだよ!」




高耶さんたら、もうっ!なんて愛くるしいっっっ!
直江、幸せすぎだぞ!コンチクショウ!