♪ おむかえ ♪

仕方がない。
不快には違いないが凍えるほどの時節でもなし、潔く濡れて帰ろうと、そう覚悟を決めて、電車を降り改札を通り抜けたとき、

「直江っ!」

聞きなれた可愛らしい声に、思わず耳を疑った。

「高耶さん?!」

薄暗い待合室の、まるでそこにだけ光があたっているようだった。
息を弾ませながら、高耶が駆け寄ってくる。

「よかった。間に合った〜。…はい」

そう言って差し出されたのは家に在るはずの自分の傘だ。

「……わざわざ届けてくださったんですか?」

菅原や・かわら板の"おむかえ"より抜粋



こうれんさんの“Precious”シリーズ“おむかえ”の30分前、 直江を迎えに行く途中の高耶さんです。
ある雨の日の朝、こんな恰好の坊やを見かけて、重たそうに 傘もってて、、、、。
“おむかえ”の直江を迎えに行く途中の高耶さんって、こんなかな〜? って、会社で昼休憩にメモ帳に落書きしたものです。
その後、“おむかえ”30分前のこの絵の状況の高耶さんを書いて下さったのが、 “コイスルキモチ”
こちらも、菅原や・かわら板置き場にありますので、是非、お読み下さいませ〜♪