さりさりさり。
懐かしくほろ苦い感傷に浸りながらナイフを動かす。

果樹園直送の新鮮な和梨は、あの時をなぞるかのように同じ瑞々しさで。
迸る果汁が手首を伝うのまでが一緒だった。
その雫を追いかけるように肌の上を柔らかなものが這って、直江はぎくりと身を強張らせる。
テーブル越し、身を乗り出しながら屈んだ高耶が、あろうことか自分の腕を舐め上げているのだった。
「た、高耶さんっ?!」



         ―――『蜜月』より―――




も〜、高耶さんが可愛くてっ!
ぜひ、こうれんさんちの瓦版へ!

あわせ鏡の向こう「うつせみ」の梨を食べる高耶さんは
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