L'ESTRO ARMONICI
― 一夜天女 4話目より―
失言を詫びるように、ゆっくりとその唇をなぞった。
思わせぶりな感触に、やがて彼の愁眉が解けるまで。
そっと指先を含ませる。
「…ん」
少しも嫌がるそぶりは見せず、逆にぺろりと舐めてくるのが愛しくもあり、痛ましくもあった。
「まだ直には触ってあげられないけど……。思い出して。いつも私はこんなふうにあなたの
内部
なか
に挿入っていくでしょう?」
揃えた二本の指を彼の口唇に割り入れる。そのまま、そろそろと抜き差しを繰り返した。
指フェチv
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