L'ESTRO ARMONICI ―夢の途中―

「でも、お願いだから、最後はあなたの中でいかせて」

切羽詰まった嘆願に、高耶は束の間、小首を傾げる。 そしておもむろに唇をはずすと、押さえつけるようにしてみしりと直江の身体にのしかかってきた。
「高耶――っ」
「オレも……」
掠れた囁きが返された。
「オレもおまえが欲しくてたまんないから。だから――」
視線を絡ませたまま、ゆっくりと身体を起して馬乗りに跨る高耶を、呆然として直江はみつめた。
行為に慣れても心を通い合わせても、ずっと青さを残したままの高耶は、 自分から求めて動くことはなかったのに。 その彼が自ら腰を浮かし、後ろ手に握りこんだものを宛がって、直江を迎え入れようとしている。
「直江……」
切なげに名を呼ばれて、全身の血流が滾る思いがした。


最近、乗っかる高耶さんばかり描いてる気がします。(f^_^;)

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