残月楼夜話―散花―
「ねえ高耶さん。水揚げに緊張しすぎて粗相のないよう、初めて客の相手を務める娼妓は予めそれなりの手ほどきを受けるのが此処の作法だと聞いたことがあるんですけど。 あなたは?……あなたも誰かに此処を慣らしてもらったの?」
たくし上げた裾から忍びこんだ手にあらぬ所を撫で上げられて、高耶が大きく目を瞠った。とんでもないとばかりに真っ赤になって首を振る。
「本当に?まだ誰も触ったことはない?お願いだから正直に答えて」
「……ぁ…」
いささかニュアンスを変えると今度は心当りがあったらしい。赤くなったまま俯いてしまった。



オモテの『残月楼夜話』、スタートはコレでした。
幻想の高耶さんのつもりで描いて、背景和室の離れにしたら、 水揚げされる色街高耶さんになってしまいました。(笑)

某さまが『小さい頃に直江に助けられて(というか買われて) 娼家の女将に預けられてる囲われ者高耶さん』とか『高耶さんは直江にめろめろで…』とか 言うもんだから、萌えまくってますv


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